Mさん(女性 67歳)は15年ほど前から、沢山歩いた後、左足の薬指、小指辺りの甲側が痛くなると言う症状が出てきました。
病院に行くとモートン病(モルトン病)と診断されました。
前に整体院に行っていましたが、思うような改善が見られず、知り合いの紹介で当院に通われることになりました
モートン病の原因は指だけの問題?
モートン病は、足趾(そくし、足の指)へと向かう神経が、足趾の付け根の部位で圧迫を受けることで生じる神経障害です。神経が圧迫される原因には、ハイヒールなどの爪先が細くヒール高い靴を履くjことや、外反母趾など骨の形態異常があります。 (ネットより)
これはMさんが訴えられている症状と同じです。
ですが、問診には更に、
◉歩くと左足太ももの外側が痛くなる(23,4歳頃から)
◉両手指のへバーデン結節(痛みは2年くらい前→ピアノ再開後、節が膨れて来たのは最近)
と言うことも書かれてありました。
更に話を聞いていると、
◉歩いていると左腰が重ダルくなる、
ということでした。
これだけの情報からでも、もしかしてこれは指だけの問題ではないのではないか?と言うことが考えられるのです。
「身体の繋がり」から分かること
次に下肢の筋力検査をすると、
◉左足の指の筋力は小指側が強く、親指側が弱い
◉患部側の左足の力が右より弱い
◉左股関節の動きは外旋制限(ガニ股がやりにくい=内旋過剰、内股気味)
と言うことが分かりました。
これで更に分かることがあります。
身体は繋がっていますが、それを運動連鎖と言います。
運動連鎖の面からも、Mさんの指の痛みは指だけの問題では無く、少なくとも左足全体の問題と言うことが分かりました。
触って、眼で見て、分かること
更に、
◉左足の甲側の薬指辺りを触診すると痛みがある
◉見てみると、小指側の指が反り気味になっている
と言うことも分かりました。
幾つもの角度から情報を得ることで見えてくる
どうでしょう?
症状としては「足の指が痛い」と言うことですが、問診、筋力検査、可動域検査、触診、視診とと、色んな角度から身体を診ると、恐らく指だけの問題ではないということが濃厚になって来ました。
手指がへバーデン結節になっているにも一つのヒントとも言えるかも知れません。
改めて、患部の問題はそこだけが原因ではないと言うことがあります。
身体は繋がっているので、やはり身体全体を診ることは必須でしょう。
それでは続きはまた書いて行きます。