ここでは朝起きた時に首が痛くて横に振り向けない(寝違え)で困っていた方の症例について解説をします。
Yさん(女性 60代)は朝起きた時に首が痛くて動かせないということで治療を受けに来られました。
検査をすると、、、
・首の動きは、左に向く時に痛くて可動域が狭い。
・立った状態で左腕を横に水平に伸ばしてもらって筋力を確認しました(腕を私が上から下に抑える)。
すると私の抑える力に全く抵抗できず、腕が下がっていました。
・歩いている姿を診ると、左肩が固まって振れていない。
・左肩が下がっている。
このような状態でした。
※左腕全体も良くない状態でしたが、それは買い物袋を左腕で持つ。
子どもさんが小さかった時、抱っこするのを左腕で抱えていたということでした。
なぜ首を横に振り向けないのか?
Yさんは「首を左に向こうとすると痛くて動けない」ということでしたが、その直近の原因は首を左に振り向く時に使う筋肉が過緊張になっていることにあります。
普段から頑張っている筋肉(がんばり筋)を、左に向く時に更に使うので痛みが出るのです。
その原因には、やはり使えていない(筋力低下=さぼり筋)筋肉の存在があるのです。
首の痛み、可動域制限の本当の原因は?
そのさぼり筋になっているのが肩甲骨を後ろで支える役目をしている菱形筋です。
菱形筋は肩甲骨の内側のラインと背骨を繋いでいる筋肉です。
左の菱形筋は肩甲骨から背骨の方に斜め上に走っています。
肩甲骨を内側(身体の中心、背骨側に)に引き寄せる方向に、また肩甲骨を上に引き上げるように働きます。
菱形筋が働いていると、首を左に向こうとする時に
左の菱形筋を内側に引き寄せる働きを同時にしているのです。
この菱形筋が弱って働きにくくなっていると、、、
この内側に引き寄せる働きができないので、首の筋肉だけで左を向こうとしてしまいます。
だからその首を左に向ける筋肉(頭板状筋、頸板状筋)が過剰に働き、過緊張になり、痛みが出る、というようになるのです。
ですからここで首の痛みと可動域制限を改善させるためには菱形筋を働かせることが必須になってくるのです。
※実際は左腕全体や身体全体の施術も必要です
Yさんははじめ、施術をしても菱形筋が働いている感覚がありませんでしたが、施術をしていくと感覚が出てきました。
それで改めて左腕の筋力、首の可動域、痛みを確認してもらったところ、随分楽になったようでした。
一番大切なことは普段の生活
施術で良くなっても、それで本当の意味で良くなったわけではありません。
長年の身体の使い方の癖が影、姿勢、歩き方、症状という結果に出ているわけです。
それらが変わらなければ、すぐに症状は戻ってしまうでしょう。
Yさんは左腕全体が悪かったので、
左腕でモノを持つ時に気を付ける體の使い方と、
モノを持つ時は右腕も使うように、
とアドバイスをしました。
また、菱形筋を働かせるセルフケアをお伝えして、普段は自分でもやってくださいとアドバイスをしました。
